スタジアムライフ プラス SUMMER 2020
3/4

テレビネットデンワスマホ芝のハナシ・第2回 スポーツターフのキホン~普通の芝とどう違う?~特集2専用のマシンを使って、白色の水性ペイントを芝の上に吹き付けてラインを引いています。誤りが無いよう、あらかじめ線を引く箇所にロープを張ってそれに沿って引きます。所要時間は、サッカーコートなら60分程度です。ちなみに競技によって線の幅が異なります。見た目はほぼ同じなのに、実は様々な種類がある芝。今回は、豊田スタジアムで育成しているスポーツターフについてご紹介します。芝の種類は大きく日本芝と西洋芝、暖地型と寒地型に分けられるが、豊田スタジアムで主に使われているのが日本芝で暖地型のコウライシバ。豊田スタジアムは屋根の構造が特殊なため、ピッチ上は日照時間が限られ、風も滞留する。芝の育成には厳しい環境だが、冬はコウライシバの上にライグラスという異なる芝をオーバーシード(上から種をまいて複数種を同時に生やすこと)したり、夏前には芝を全面張り替えるなどして、最良のピッチづくりを日々追求している。スポーツターフは繊細な側面もあるため、公園の芝のように気軽に扱うことはできない。そのため、イベント時のピッチへの人の出入りも事前の計画が不可欠。スポーツターフは、まさにスポーツのためにある芝なのだ。競技に合わせて育成された芝“スポーツターフ”最近では、豪雨や猛暑といった異常気象が見られるなど、前年のデータだけでは芝の育成プランが立てにくいのが現状だ。豊田スタジアムのグラウンドキーパーは芝の状態をこまめにチェックし、日照条件や天候を予測した上でピッチの場所ごとに肥料の割合を変えるなど、管理方法に工夫をこらす。ベストなピッチづくりと、芝の理想的な育成環境が相反することもあるが、模索しながらチームの要望に応えるピッチに仕上げていく。ライン引きも大事な仕事のひとつ。7/8のガンバ大阪戦では連日雨続きの中、わずかな晴れ間をぬってようやくコートを引くことができた。いつでも芝の状態に目を光らせるグラウンドキーパー。芝に関わる全てのスタッフ達と力を合わせ、今年の夏も上質なピッチを作り上げていく。季節や天候に合わせた育成技術で選手たちに最高の環境を提供ズバッと回答!豊スタの芝Q&A夏の豊スタ人気の3スポット芝の上にラインをどうやって引いているの?Q.A.↑競技や会場の立地など諸条件にあった芝を育成。芝の特徴はもちろん、日々変化する条件に合わせた管理が必要。※いずれもJリーグ等大型イベント当日はお休みとなります。※新型コロナウイルス感染症予防対策を。3密にもご注意!↑通常は週に3日程度芝の刈り込みを行う。芝丈をミリ単位で調整し、試合に臨む。↑グラウンドキーパーの川角さん①大噴水(西ベント広場)②じゃぶじゃぶ池(芝生広場)③室内プール(スポーツプラザ内/有料)ここからペイントを噴霧します。涼を求めて…

元のページ  ../index.html#3

このブックを見る